高血圧

高血圧とは

日本高血圧学会のガイドラインによれば、高血圧とは病院などで測る収縮期血圧(上)が140mmHg以上または拡張期血圧(下)が90mmHg以上の場合と定義されています。血圧は運動・緊張・寒暖差など様々な要因ですぐに上下しますが、基準値以上の数字が常に続いている場合に高血圧と診断されます。 高血圧は常に高い圧力で動脈に血液を流している状態です。収縮と拡張を繰り返す血管と、血液を送り出すポンプである心臓には、大きな負担がかかり続けます。動脈は動脈硬化などをおこしやすくなり、脳卒中(脳出血、脳梗塞など)や心臓疾患(心不全、心筋梗塞、狭心症など)のリスクが高まります。

腎臓にも負担がかかります

腎臓は血液の中の老廃物や有害物質を濾過して体外に出す働きをしているため、毛細血管が球形の塊となった糸球体が100万個もあります。動脈硬化によってこの毛細血管(糸球体)の働きも阻害されるため、腎臓の働きそのものも低下します。 高血圧によって腎臓の血管に動脈硬化が起こる腎硬化症は慢性腎不全をおこし、人工透析が必要になります。腎硬化症は、糖尿病や慢性の腎炎に続いて原因のトップ3に入っているだけに注意が必要です。

高血圧の危険因子

高血圧は、特に原因となる病気がなく発症する本態性高血圧と、腎臓の病気などから発症する二次性高血圧にわけられますが、本態性高血圧をおこす危険因子としてあげられるのが、塩分の過剰摂取、遺伝的要素、肥満、飲酒や喫煙、ストレスや生活の乱れなどです。 高血圧の家族性要因は約60%程度といわれています。遺伝要素とともに、同じ生活環境で似た生活(食事の塩分や変色、運動不足など)を送っていることが影響していると考えられています。つまり遺伝と諦めるのではなく、環境における危険因子を除くことで高血圧の発症を回避できる可能性は高まります。特に塩分摂取量は非常に重要で、日々の血圧の数値に直結します。

高血圧の治療

高血圧で一番気をつけることは、危険因子を避けることです。塩分を減らす、体を動かし適性体重をキープし、規則正しい生活習慣を心がけるなどによって高血圧のリスクは大きく低下します。 薬が処方された場合には、きちんと薬を飲んで血圧をコントロールすることが大切です。よく、一度降圧剤を服用し始めたら一生飲み続けなければならない、と思っておられる方がいらっしゃいますが、それは誤りです。生活習慣の見直しなどで症状が改善すれば、弱い薬にしたり、薬をやめたりすることも可能になります。薬を服用しなくても血圧をコントロールできるように努力することが大切です。

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